IBM Cloud Storage Solutions for i(5733-ICC)を動作検証しました。

概要

物理媒体(LTOテープやRDX)へのバックアップまたは、仮想テープライブラリー(Protectier、DataDomain、StoreOnceなど、以下VTLにて略)へのバックアップなどありますが、IBMが提供するクラウドバックアップ(IBM Cloud Storage Solutions for i )をイグアスに於いて検証を行いました。

検証目的

最近ではProtecTIERやDataDomainやStoreOnceが後継VTL製品が高価なものへの切り替えやサポート体制の縮小などでお困りのお客様が増えてきています。
改めてIBMが提供するクラウドバックアップ(IBM Cloud Storage Solutions for i )を検証します。
IBM Cloud Storage Solutions for i での検証項目を以下に記載いたします。

① IBM i 同志のFTPバックアップコマンド検証

② IBM CloudへのFTPバックアップコマンド検証

③ IBM CloudへのSLRバックアップコマンド検証

④ IBM CloudへのBRMSバックアップコマンド検証

上記内容にて検証を実施致しました。

ポイント:
  • IBM i 7.1以上で、IBM Cloud Storage Solution for i(5733-ICC)のV1.2以上
  • 事前にIBM Cloud(旧Bulumix、旧SoftLayer)の契約があること。
  • 仮想テープ装置の仕様の為、1TB以下のバックアップデータであること。
  • BRMS連携の場合、有償ライセンス:5770-BR1が必要。
イメージ画像

IBM Cloud Storage Solutions for i 検証環境概要

使用したハード/ソフト

サーバ装置
Power S814(1台)のLPAR区画 バックアップ対象
クラウド環境
IBM Cloud(ライトアカウント)
IBM i 環境
IBM i のOS標準機能で利用(今回はIBM i 7.3)
BRMS(57xx-BR1)の有償ライセンス利用(70日試用版)

検証結果

PVNサイト参照:IBM Cloud Storage Solutions for i の導入稼働検証

検証結果より考察

仮想テープ装置にバックアップし、イメージカタログに出力します。出力されたイメージファイルをクラウド上に転送する処理イメージです。ということは、仮想テープ装置とイメージカタログのADDIMGCLGEコマンドにてマッピングが必要になります。よって、物理テープやVTLとは異なり、そのままIBM i へ直接復元ができません。(D-IPL不可)
用途としては、システムフルバックアップは別途検討し、大事なデータなど日々BRMSでバックアップ運用を行われているお客様であれば提案可能と考えます。

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