アグレックス様がイグアスのIBM Power Systems Virtual Server検証環境を使用して、Toolboxシリーズ製品の導入および稼働検証を行いました。

概要

イグアス社のIBM Power Systems Virtual Server検証環境を使用して、Toolboxシリーズ製品の導入および稼働検証を実施させていただきました。対象は以下の4製品です。

背景・課題

IBM Power Systems Virtual Server東京リージョンOPENにともない、Toolboxシリーズ製品が当該環境で正常に導入できるか、また、正常に動作するかを検証する必要があり、イグアス社の環境を利用しました。

製品概要

検証した製品の概要は以下の通りです。

Toolbox for IBM i

Toolbox for IBM i は、IBM i の使い易さ、開発生産性を向上するデファクトスタンダード・ツールです。
主要機能として、プログラム開発/保守、文書化支援、システム操作/運用、統合ファイル・システム、ジャーナル機能など、機能別に様々なコマンドを提供しています。
また、JCA手順、全銀ベーシック手順、全銀TCP/IP手順の通信に対応しています。

Toolbox for IBM i

Toolbox for UST

Toolbox for USTは、全銀/JCA手順の通信を、TCP/IPに変換するソフトウェアと、セイコーソリューションズ社製のプロトコルコンバータUSTのセット製品です。
クラウド環境でV.24通信アダプターを構成できない場合は、Toolbox for USTをご活用いただくことで、オンプレミス環境と同等の通信を維持することができます。

Toolbox for UST

Toolbox JX Client

Toolbox JX Clientは、JX手順のクライアント側をサポートした製品です。この製品は、IBM i 上で稼働するソフトウェアです。通信機能の他に、流通BMS®基本形Ver1.3および2.0(卸/メーカー側)に対応したXML変換機能も提供しています。

Toolbox JX Client

Toolbox 全銀TLS+

Toolbox 全銀TLS+は、「全銀TCP/IP手順・広域IP網」の発呼(Aセンター)、着呼(Bセンター)をサポートした製品です。この製品は、IBM i 上で稼働するソフトウェアです。

Toolbox 全銀TLS+

構成内容

IBM Power Systems Virtual Server
使用したIBM Power Systems Virtual Serverの仕様は以下の通り
モデル:S922、CPU:0.25Core、MEM:8GB、OS:IBM i 7.2、1次言語:2962(日本語環境)、QCCSID:65535
製品導入および検証
IBM Power Systems Virtual Server – イグアス社川崎本社間のVPN接続環境を利用
Toolbox for UST
VPN接続でIBM Power Systems Virtual Server – UST間のループバック検証を実施
Toolbox JX Client
インターネット接続でIBM Power Systems Virtual Server – 弊社環境(Toolbox EDI Service)間の発呼検証を実施
Toolbox 全銀TLS+
インターネット接続でIBM Power Systems Virtual Server – 弊社環境(Toolbox EDI Service)間の発呼検証を実施
構成イメージ

検証内容

Toolbox for IBM i

  • 製品導入および製品PTFの適用が正常終了することを確認
  • 主要機能の操作ができることを確認(JCA手順、全銀ベーシック手順、全銀TCP/IP手順については、V.24通信カードがサポートされていないため検証不可)

Toolbox for UST

  • 製品導入および製品PTFの適用が正常終了することを確認
  • マルチプロトコルコンバータUSTのセットアップができることを確認
  • IBM Power Systems Virtual Server – UST間のループバック検証が正常終了することを確認

Toolbox JX Client

  • 製品導入および製品PTFの適用が正常終了することを確認
  • IBM Power Systems Virtual Server – 弊社環境:Toolbox EDI Service間の発呼検証が正常終了することを確認

Toolbox 全銀TLS+

  • 製品導入が正常終了することを確認
  • ディジタル証明書マネージャー(DCM)画面からToolbox全銀TLS+のセットアップができることを確認
  • IBM Power Systems Virtual Server – 弊社環境:Toolbox EDI Service間の発呼検証が正常終了することを確認

検証結果

製品 検証日 導入結果 検証結果 備考
Toolbox for IBM i 2020/12/21 正常終了 正常終了 主要機能の操作検証を実施(JCA/全銀は、V.24通信カードがサポートされていないため検証不可)
Toolbox for UST 2020/12/15 正常終了 正常終了 疎通検証:IBM Power Systems Virtual Server – UST間のループバック検証を実施
Toolbox JX Client 2020/12/21 正常終了 正常終了 疎通検証:IBM Power Systems Virtual Server – 弊社環境間の発呼検証を実施
Toolbox全銀TLS+ 2020/12/21 正常終了 正常終了 疎通検証:IBM Power Systems Virtual Server – 弊社環境間の発呼検証を実施

総評

イグアス社のIBM Power Systems Virtual Server検証環境を使用して、Toolboxシリーズ製品の導入および稼働検証を実施させていただきました。以下の4製品がIBM Power Systems Virtual Serverで使用できることを確認しました。

イグアスより

IBM Power Systems Virtual Server環境では通常英語環境(一次言語:2924)で提供されますが、弊社では日本語環境(一次言語:2962)で提供して、ネットワークはClassicネットワーク内のVyatta経由でもオンプレミスと同様に双方向通信およびポート制限なくご利用が可能です。
IBM i のメジャーなツールとして、Toolboxシリーズも問題なく稼働確認ができました。
多くのIBM i ユーザー様に安心してご利用いただければと存じます。

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