三和コムテック様がイグアスのIBM Power Systems Virtual Server検証環境を使用して、BCP・災害・障害対策製品の導入および稼働検証を行いました。

概要

IBM Power Systems Virtual Server(以降、Power Virtual Server)環境で、以下製品の導入および稼働検証を実施いたしました。

  • Assure MIMIX
  • Connect CDC(旧名:MIMIX Share)
  • LaserVault Backup

背景・課題

Power Virtual Server環境において、以下製品が正常に導入可能であるか、および稼働に問題ないか、などを検証する必要があり実施いたしました。

  • Assure MIMIX ・・・ 同期・監査・切替動作
  • Connect CDC ・・・ データ連携
  • LaserVault Backup ・・・ VPN経由で社内LAN上のWindowsサーバーとPower Virtual Server環境との連携

製品概要

Assure MIMIX

IBM i 向けHA/BCPソリューションとして、お客様の環境のオブジェクト・データをリアルタイムに、漏れなく、業務サーバーからバックアップサーバーに複製を行ないます。
業務サーバーに有事が発生した際、バックアップ機に切替処理を行うことで、お客様の業務の継続を守ります。

Assure MIMIXは、同期機能してデータベースの同期、オブジェクトの同期と処理が2つに分かれます。

◆ データベースの同期

本番機からバックアップ機へのジャーナル項目の送信方法は、ローカルジャーナルを利用した機能とOSのリモートジャーナルを利用した機能によるものの2つがあります。

ローカルジャーナルによるデータベース同期

① 本番機のデータベースに対し、更新(レコードの追加、削除、変更)処理が行われます。

② 処理の履歴情報が、データベース・ジャーナルに接続するジャーナルレシーバにジャーナル項目として出力されます。

③ 出力されたジャーナル項目は、MIMIXのジョブによってバックアップ機へ送信されます。

④ バックアップ機で受信されたジャーナル項目をMIMIXのジョブが読み込み、同期対象になっているデータベースに対し、MIMIXのジョブがそれと同様の更新処理を行います。

リモートジャーナルによるデータベース同期

① 本番機のデータベースに対し、更新(レコードの追加、削除、変更)処理が行われます。

② 処理の履歴情報が、データベース・ジャーナルに接続するジャーナルレシーバにジャーナル項目として出力されます。

③ 出力されたジャーナル項目は、OSのリモートジャーナル機能により本番機からバックアップ機へ複製されます。

④ バックアップ機に複製されたジャーナル項目をMIMIXのジョブが読み込み、同期対象になっているデータベースに対し、MIMIXのジョブがそれと同様の更新処理を行います。

◆ オブジェクトの同期処理

オブジェクトの同期処理には、システム監査ジャーナル(QAUDJRN)を使用します。
OS/400の監査ジャーナル機能を前提に新規・変更・削除されたプログラムやユーザープロファイルやスプールファイルなどのオブジェクトを本番機よりオブジェクトを保管しバックアップ機へ送信して適用します。

オブジェクトの同期処理

Connect CDC(旧名:MIMIX Share)

Connect CDCは、異なるプラットフォームのDB間でデータの連携をリアルタイムに行う製品です。
具体的には、例えばIBM i とOracleの間で、IBM i のデータが更新された場合に対応するOracleのレコードを自動的に更新したり、その逆の動作を行ったりします。
これにより、異なるプラットフォームのDB間でデータの整合性を常に保ち、最新のデータを利用可能なレプリカを別のDBで利用することが出来ます。オンラインの処理をIBM i に任せ、周辺処理をIBM i に負荷をかけることなくレプリカのDBで実施するといったことが可能になります。

Connect CDCの概要
Connect CDCの概要

Connect CDCの仕組みは、データ連携元(ソース)となるDBのログやトリガーによりデータの変更を検知し、その変更内容を基にしてデータ連携先(ターゲット)に対してのデータ変更を行います。
IBM i がソースとなっている場合は、ファイルに紐づいたDBジャーナルの情報を基にしてデータ連携を行います。

Connect CDCのサポートするDB/OS
Connect CDCのサポートするDB/OS
【Connect CDC データ連携の経路について】

Connect CDCのデータ連携は、ソースDBとターゲットDBが直接データのやりとりを行うのではなく、全てConnect CDCサーバーを経由したJDBC接続による経路となります。なお、DBサーバーとConnect CDCサーバーの役割を兼ねている場合は、直接サーバー間でのデータのやり取りが発生します。
そのため、IBM i と対になるサーバーが直接ネットワークでつながっている必要は無く、Connect CDCサーバーから両サーバーに対するネットワーク経路が確保されていれば稼働します。

本検証では、IBM Power Systems Virtual Server環境と社内に存在するConnect CDCサーバーがVPN経由で接続された環境下で実施しています。

LaserVault Backup

LaserVault Backupは、IBM i からPCのディスクにデータを転送・保管する、ディスクtoディスクのバックアップ・ソリューションです。保管データはLaserVault Backupによって圧縮・暗号化されます。転送・保管先を安価なPC(ディスク)に指定できるのと、テープオペレーションが不要になるので、低コストのバックアップ・ソリューションを実現できます。

テープ装置統合の効果
【製品の特長】
データの保管/復元作業が簡単
IBM i OSの保管、復元コマンドとほぼ同様のコマンド及びオプションを使用するので操作が簡単です。
また、保管されたデータは世代管理されるので有効期限などの設定も可能となっています。さらに保管されたデータの情報はIBM i 側またはPCサーバー側のどちらからでも参照可能です。
テープメディア不要
テープメディアを使用せずにPCサーバー上にてIBM iのデータを保管します。クラウド環境であってもオンプレミス環境と同様にデータの保管復元作業が可能です。
保管容量の変化に柔軟に対応
クラウド環境であれば、保管容量の増減に対応した柔軟なディスク構成が可能です。
また、圧縮機能を使用してバックアップデータを大幅に圧縮可能です。それによりディスクサイズをおさえることができ、なおかつ遠隔地に高速で転送することが可能です。

構成内容

使用した機器の仕様は以下の通りです。

◆ Power Virtual Server
  • データセンター:東京04
  • マシン:S922
  • OS:V7R4
  • ディスク容量:180GB
  • メモリ:8GB
  • コア数:0.25
  • 一次言語:2962(日本語)
  • QCCSID:5035
◆ Windows サーバー(ローカル)・・・ LaserVault Backupのみで利用
  • OS:Windows Server 2019 Standard
  • ディスク容量:180GB
  • メモリ:8GB
  • コア数:8コア

検証内容

Assure MIMIX

  • Assure MIMIXの導入が正常に終了することを確認
  • 同期処理が正常に実施されることを確認
  • 監査処理が正常に実施されることを確認
  • 切替処理(切替・逆転送・切戻)が正常に実施されることを確認

Connect CDC(旧名:MIMIX Share) V5.6.5.0

  • 製品の導入が正常完了することを確認
  • 製品主要機能が正常稼働することを確認

LaserVault Backup 4.0.15

  • VPNでローカルのWindowsサーバー環境からPower Virtual Server環境へFTPを使用して製品ライブラリをアップロードし、製品のインストールが正常に終了するかを確認
  • ライブラリの保管・復元/IFSの保管・復元/エラー回復の主要機能を実行し、正常に完了することを確認

検証結果

製品 検証日 導入結果 検証結果 備考
Assure MIMIX
導入
2021/03/26 正常終了 正常終了 Assure MIMIXが、問題なく導入/設定できたことを確認
Assure MIMIX
同期処理
2021/03/31 正常終了 正常終了 問題なく同期が実施されたことを確認
Assure MIMIX
監査処理
2021/03/31 正常終了 正常終了 問題なく監査が実施されたことを確認
Assure MIMIX
切替処理
2021/03/31 正常終了 正常終了 問題なく切替、逆転送、切戻が実施されたことを確認
Connect CDC
V5.6.5.0
2021/04/02 正常終了 正常終了 製品導入、主要機能の稼働検証を実施し問題ないことを確認
LaserValut Backup
4.0.15
2021/04/06 正常終了 正常終了 製品導入および設定を行い、主要機能の稼働検証を実施し、問題ないことを確認

所感

Power Virtual Server環境においてBCP・災害・障害対策製品が使用できることが確認できました。

Assure MIMIX

Power Virtual Server環境でのインストールがオンプレミス環境でのインストールよりも時間が掛かりましたが、問題なくインストールはできました。
補足として、Power Virtual Server環境とオンプレミス環境でのAssure MIMIXの稼働も問題ないことを確認しております。

Connect CDC(旧名:MIMIX Share) V5.6.5.0

オンプレミスに存在するDBとのデータ連携を実施する場合は、Power Virtual Server環境とのVPN接続が必須となります。VPNの品質が良くない場合、通信が回復するまでの間データ連携がなされないケースが発生しやすいため、ご注意ください。

LaserVault Backup 4.0.15

ライブラリ、IFSの保管・復元及びエラー回復ともにオンプレミス環境と同様に問題なく稼働することを確認しました。
また製品ライブラリの転送、ライブラリ/IFSの保管・復元にはPower Virtual Server環境とのVPN接続が必要になります。
FTP転送によるライブラリの転送時、及び保管・復元時にVPNの接続状況が不安定であると、ライブラリの転送や保管・復元がうまく実施できないケースが発生しやすい傾向にあります。
そのため、Power Virtual Server環境とローカルのWindows ServerとのVPNの接続環境は良好にしておくことを推奨します。

なお、VPN接続の接続環境が良好であれば、オンプレミス環境にて保管・復元を実施する際と大きな作業時間の差異なく保管・復元を実施することができます。

イグアスより

Power Virtual Server環境では通常英語環境(一次言語:2924)で提供されますが、弊社では日本語環境(一次言語:2962)で提供し、ネットワークは「プライベート・ネットワーク接続環境」にて検証していただくことができました。
三和コムテック様のBCP・災害・障害対策製品の検証結果を元にして、多くのIBM i ユーザー様に安心してご利用いただければと存じます。

資料ダウンロード